AIを取り巻く理念 と原則・ガイドライン
キーワード
- 人間の尊厳が尊重される社会(Dignity)
- 多様な背景を持つ人々が多様な幸せを追求できる社会(Diversity & Inclusion)
- 持続可能な社会(Sustainability)
- 人間中心
- 安全性・公平性
- プライバシー保護
- セキュリティ確保
- 透明性
- アカウンタビリティ
- 教育・リテラシー
- 公正競争確保
- イノベーション
- 環境・リスク分析
- AIガバナンス・ゴール
- AIマネジメントシステム
- AI 開発者(AI Developer)
- AI 提供者(AI Provider)
- AI 利用者(AI Business User)
AI事業者ガイドラインの3本柱
- 基本理念
- 社会原則
- 共通の指針
1.基本理念
- 基本理念とは、AIの開発・提供・利用にあたり、目指すべき社会の方向性を示すもの
- 概要
- 人間の尊厳が尊重される社会(Dignity)
- AIを道具として活用し、人間の能力や創造性を高めることで、物質的・精神的に豊かな生活を実現する社会を目指す
- 多様な背景を持つ人々が多様な幸せを追求できる社会(Diversity & Inclusion)
- 多様な背景や価値観を持つ人々を包摂し、それぞれの幸せを追求しながら新たな価値を創造できる社会を目指す
- 持続可能な社会(Sustainability)
- AIを活用して社会格差や地球規模課題に対応し、将来にわたり持続可能な社会構造を構築することを目指す
- 人間の尊厳が尊重される社会(Dignity)
2.社会原則
- AIを社会で適切に活用するために、各主体が責任を果たすとともに、社会全体で連携して取り組むことが求められる
- 【各主体が取り組む事項】
- 人間中心
- AIの開発・提供・利用において、人間の尊厳や権利を最優先に考え、人間が主体となる社会を維持する
- 安全・公平性
- AIが社会や個人に危害を与えないよう安全性を確保し、差別や不当な偏りを生じさせないよう配慮する
- プライバシー保護
- 個人情報や機微情報を適切に取り扱い、個人の権利利益を侵害しないよう管理する
- 個人情報を守る
- セキュリティ確保
- 不正アクセスや悪用、情報漏えいを防止するための技術的・組織的対策を講じる
- 透明性・説明責任
- AIの仕組みや利用目的を明らかにし、結果について合理的な説明を行うとともに、その判断や影響に対して責任を果たす(アカウンタビリティ)体制を整える
- 人間中心
- 【社会と連携した取り組みが期待される事項】
- 政府、自治体、企業、教育機関、市民コミュニティなどと連携し、社会的分断を回避
- 教育やリテラシー向上の機会を提供し、AIを正しく理解・活用できる社会を構築
- 新たなビジネスやサービスを創出し、持続的な経済成長や社会課題の解決に貢献
- 公正な競争環境を維持し、イノベーションを促進
3.共通の指針
- AIを開発・提供・利用する事業者が、実務として守るべき行動指針。
- 共通指針の10項目
- 人間中心
- AIは人の尊厳や権利を尊重し、人間を補助する形で利用する
- 安全性
- AIが社会や利用者に危害を与えないよう設計・運用する
- 公平性
- 差別や偏りを生じさせないよう配慮する。
- プライバシー保護
- 個人情報や機微情報を適切に管理する
- セキュリティ確保
- 不正アクセスや悪用を防止する対策を講じる
- 透明性
- AIの仕組みや利用目的について分かりやすく示す
- アカウンタビリティ
- AIの判断や結果について説明責任を果たす
- 教育・リテラシー
- AIに関する理解を深め、適切に活用できる人材を育成する
- 公正競争確保
- 市場における健全な競争環境を維持する
- イノベーション
- 社会の発展に資する形でAI技術の革新を促進する
- 人間中心
AI ガバナンスの構築
- 環境・リスク分析の実施
- AIガバナンス・ゴールの設定(各主体の経営ゴールと整合)
- AIマネジメントシステムの構築し、運用する
- AIマネジメントシステムの有効性を継続的にモニタリングし、評価・改善を行う
- 運用後も、外部環境の変化に応じて「環境・リスク分析」を行いゴールを見直す
AI の事業活動を担う3つの主体
- AI開発者
- AIシステムやモデルを設計・開発する主体
- AIモデルそのものを構築及び提供する事業者
- AI提供者
- 開発されたAIをサービスや製品として提供する主体
- 利用者向けに構築済みのモデルを使用してAIツールなどを開発・提供する事業者
- AI利用者
- 提供されたAIを実際に業務やサービスで活用する主体
- 構築されたツールなどの利用者
AI新法
キーワード
- AI新法
- 人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律
AI新法の必要性
- AI新法の正式名称:「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律」
- 急速に進展するAI技術に対し既存法では十分に対応できない課題や責任の所在を明確化し、社会的リスクを適切に管理するために制定されたものであり、2025年6月4日に公布・一部施行され、9月1日に全面施行された

https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/ai_hou_gaiyou.pdf
(公共データ利用規約 第1.0版に基づき掲載)
AI新法の性質
- AI新法は、罰則規定を設けず、企業の自主性を尊重し、AIの開発・活用を主目的とする「推進法」という性質を有している
AI新法の内容
- 活用事業者の責務
- 基本理念に則った積極的なAI活用
- 事業活動の効率化・高度化・新産業創出への努力
- 国や地方公共団体が実施する施策への協力義務
AI事業者ガイドラインとの関連
- 役割が違うもの同士が補完し合う関係
| 比較項目 | AI法 | AI事業者ガイドライン |
|---|---|---|
| 目的 | 国家レベルでの推進と枠組整備 | 事業者の具体的行動の指針 |
| 性質 | 法律 | 行政指針 |
| 抽象度 | 理念・責務中心 | 実務レベルで具体的 |
| 主体 | 国・自治体・事業者・国民 | 主にAI事業者 |
| 影響範囲 | 制度・政策全体 | 企業の運用・管理体制 |
| 位置関係 | 枠組み | 実装指針 |

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